先日、百貨店での催事中、売り場で作業をしていると、通りがかりのお客様がじっと作業を見ていたかと思うと、
「一番大事な道具はどれ?」と突然聞かれました。
頭で考えなくても、すぐに出てきた答えがこちら。
「革包丁」
刃の幅や、厚みなど様々あり、実際私も刃の幅が違うもので、これを含めて三本ほど使っていますが、その中でもこの包丁が一番しっくりきます。切る革の厚みや形状にもよりますが、重みが絶妙で、軽すぎると安定性に欠け、重すぎると取り回しがしづらくなるのです。
グリップも手に力を入れやすいようヤスリで削り、自分の手にフィットするように仕上げています。
未だに裁断機を持っておらず、全て手裁断で作っているので、かなり使用頻度の高い道具です。特にこの写真のような長尺の固めの革を裁断する場合は、よく研いでおかないといけません。
稀にですが、持ち出す必要がある場合は、このような自作の専用カバーに入れて、刃を傷めないよう大事に持ち運びます。
現役バリバリで、日々活躍している愛着のある道具です。