2020/04/16 16:12
先日お知らせした、革小物づくりの作業を深掘りする連載企画。
第一弾は「裁断」です。
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裁断については以前にも書いたことがあるので、重複もありますが、良ければご覧下さい。
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どんなモノをつくるにもまず裁断しないと始まりません。
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裁断をする上では、革という材料の特性を理解することがとても重要です。
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まず革は、一定の形、サイズではなく、一枚一枚に個体差があります。
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そして、部分によっては傷や染みがあったり、トラと呼ばれる首周りのシワ、色ムラなどがあったりします。
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繊維には向きがあり、引っ張った時に伸びやすい向き、伸びにくい向きがあるので、そういったことも把握しなければなりません。
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更にはつくる製品への理解、つまり、表に見える部分か否か、使う時に負荷がかかる部分か否か、縫製や金具が入る位置など、仕上がりをイメージしながら、パーツの位置や向きを選ぶことが求められます。
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これらのことを踏まえた上で、早く、無駄なく、裁断することが求められます。
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裁断は主に革包丁を使っての手裁断か、裁断機(クリッカー)と抜き型を使っての裁断の2種類があります。
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ここについてはどちらでしても仕上がりにさほど優劣はないですが、数をつくる場合は裁断機の方が圧倒的に早いので、抜き型を作っているものは裁断機を使います。
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裁断機を使う場合は、技術的な部分で難しいことはないですが、材料と、製品への理解、それをベースにした判断力が、のちのち製品に差を生む、経験がモノを言う作業です。
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〈裁断に使う道具など〉
手裁断の場合
○革包丁
○目打ち
○型紙
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裁断機の場合
○クリッカー
○抜き型