2020/04/20 12:52
今日はノリ付けと、貼り合わせのお話。
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そもそも、「縫ってるんじゃないの?」「ノリで付けてるの?」と、思った方もいるかもしれませんが、ノリで付けているわけではなく、縫う時にズレないように、ノリで仮止めをしています。
いわば、マチ針の変わりのようなものです。
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でもこれが、意外に難しい部分があります。
単純に端と端を合わせて貼っていくと、微妙な長さの差がたわみに繋がります。
革小物で、特に直線的なパーツ同士であれば1mmズレれば、見た目に違和感が出たりするので、作業そのものは簡単なようで、細部も全体も見ながら作業を進めていかなければなりません。
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裏地がつくようなものの場合は、全体を曲げながら貼らないと、曲げた時にシワになったり、開いた時につっぱりすぎたりするので、特に注意が必要です。
ものによっては専用の木型を使って、曲がり位置や、左右のバランスに目を配りながら、貼り合わせていきます。
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前回お話したヘリ漉きの中で、ヘリ返しについて書きましたが、漉いた部分に合わせて折り曲げて貼っていく作業は、直線なら直線を、カーブならスムーズにカーブをつくらないととても目立つので、技術が必要な工程です。
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地味な工程ですが、全体の中の作業時間の多くをしめる工程となります。
なので、そのパーツの大きさに合わせて、複数のヘラを使い分けて、少しでも効率よく作業が出来るよう工夫が必要です。
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〈ノリ付け、貼り合わせに使う道具など〉
○ノリ
○ヘラ
○(部分的に)木型